遺言コラム

公正証書遺言の必要書類を一覧で紹介!書類をスムーズに集める注意点

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公正証書遺言について
公正証書遺言の必要書類を一覧で紹介!書類をスムーズに集める注意点

「公正証書遺言の作成に、必要な書類はどんなものだろう」
「忙しくて書類を集める時間がないけれど、何か方法はないのかな」

公正証書遺言の作成には、公証人へ作成を依頼する際と、遺言書の作成当日に、それぞれ持参すべき必要書類があります。

必要になる書類は遺言書の記載内容や公証人の個別の指示によって多岐に渡りますが、主に以下のものが必要な書類の一例です。

<身分関係や当事者に関する公的書類>
・遺言者本人の印鑑証明書の原本
・遺言者本人との関係性を示す戸籍謄本や改正原戸籍謄本等
・遺贈相手(受遺者)の住民票の写し
・遺贈相手(受遺者)が法人の場合は、その法人の登記事項証明書(原本)の写し  など

<財産に関係する証明書類>
・不動産の登記事項証明書(原本)の写し
・不動産の評価がわかる固定資産税の課税明細書の写し
・預金通帳の写し又は残高証明書
・株式の銘柄名や数量がわかる証券会社の取引残高報告書の写し
・自動車の車検証の写し
・受取人や契約者が確認できる保険証券の写し                  など

公正証書遺言を作成するにあたり、書類不備や二度手間などがないよう、専門家の支援を受けない場合であっても、そつなく準備したいものですね。

そこでこの記事では、公正証書遺言の作成に必要な書類を取得できる場所や発行手数料、申請時の注意点のほか、必要書類を自分で取りにいけない場合の代理人(行政書士等)への委任状の書き方など、わかりやすくお伝えしていきます。

本記事のポイント
□ 公正証書遺言の作成に必要な書類が分かる
□ 必要書類ごとの取得場所や手数料が分かる
□ 申請時の注意点が分かる□ 代理人に委任できる書類が分かる
□ 代理人に委任する際の委任状の書き方が分かる

この記事を読むことで、公正証書遺言の作成に必要な書類をスムーズに手に入れ、準備することができます。

1.公正証書遺言の必要書類一覧

公正証書遺言の必要書類一覧

公正証書遺言の作成のため、公証役場を訪れるタイミングは通常2回あります。なお、行政書士法人エベレストへご依頼いただいた場合については、公証役場との打ち合わせを代行させて頂くため、遺言書作成当日のみの公証役場訪問(1回のみ)となります。

1回目:公正証書遺言の作成依頼(初回相談)
2回目:公正証書遺言の作成当日

それぞれのタイミングごとに、持参すべき書類等をみていきましょう。なお、書類の提出だけであれば、郵送での提出や、メールでのやりとりでも認められる場合がほとんどですので、なかなか訪問が難しい場合は、公証役場に相談してみるようにしましょう。

1-1.公正証書遺言の作成依頼の日(初回相談日)に必要なもの

公正証書遺言の作成依頼の日(初回相談日)に持っていくべき書類は、概ね以下のものです。

・身分や関係の確認ができる戸籍謄本等の資料
・財産の数量や評価が特定できる資料
・遺言内容の素案を書いたメモ(下書きとなる文書)

具体的には、次のものを用意します。

公正証書遺言書の作成依頼の日に必要な提出書類
身分や関係の確認ができるもの 遺言者本人のもの 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの)
法定相続人のもの □ 本人と相続人との関係がわかる戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの、除籍謄本等については発行期限なし)
遺贈を受ける人のもの

□ 【個人の場合】遺贈を受ける個人の住民票(発行から3ヶ月以内のもの)、住民票がない場合には、住所を特定できる手紙やハガキその他住所の記載のあるもの

□ 【法人の場合】遺贈を受ける法人の登記事項証明書または代表者事項証明書

財産の数量や評価が特定ができるもの 不動産を相続する場合

□ 登記事項証明書

□ 直近年度の固定資産税評価証明書(または納税通知書中の固定資産税の課税明細書)

預貯金や有価証券を相続する場合 □ 銀行名や証券会社の口座番号や残高がわかるもの

参考:日本公証人連合会 公証事務2遺言

また、任意書類として、遺言作成当日に立ち会う証人を遺言者自身で手配する場合には、証人への就任予定者2名の氏名、住所、生年月日および職業をメモ(又は運転免許証等の写し)したものも提出します。職業自体に制限はないため、「無職」であっても構いません。

1-2.公正証書遺言の作成当日に必要なもの

公正証書遺言の作成依頼(初回相談)から、内容や資料に不足がなく、およそ2〜3週間後に遺言作成が可能となります。

但し、担当公証人のスケジュールによっては、1か月以上先になってしまう場合も珍しくありません)。遺言作成の日にちが決まり、その遺言書作成当日の日に持っていくべき書類は、以下のものです。

公正証書遺言書の作成当日に必要な提出書類
身分や関係の確認ができるもの 遺言者本人のもの ①身分証明書(※事前に提出している印鑑証明書の原本を提出)
②印鑑(遺言者本人は実印、証人は認印も可)
証人になる人のもの

遺言者本人の実印や提出する印鑑証明書の原本について当日に持参を忘れてしまうと、当日中に遺言書作成が出来ない場合もありますので、急ぎで作成する必要がある場合には特に注意しましょう。

2.公正証書遺言の必要書類の取得場所と手数料

公正証書遺言の必要書類の取得場所と手数料

公正証書遺言の作成に必要な書類は、以下の通りです。なお、記載する手数料については標準的な金額を記載しておりますが、個々の市区町村で異なる場合がございますので、その点はご留意くださいませ。

公正証書遺言書の作成に必要な書類の取得場所と交付手数料

書類

取得場所または方法

手数料

印鑑証明書

市町村役場(区役所市民課)等
※印鑑カード(手帳)の持参が必要

300円/通

最寄りのコンビニエンスストア ※

200円/通

・戸籍謄本

・改製原戸籍謄本、除籍謄本

市町村役場(区役所市民課)等

450円/通

750円/通

遺贈を受ける個人の住民票

市町村役場(区役所市民課)等
(本人からの委任状が必要)

300円/通

本人から住民票を直接もらう

遺贈を受ける個人の手紙、ハガキ、その他住所の記載のあるもの

自宅等に保管している年賀状、暑中見舞い、卒業アルバム等

登記事項証明書

法務局にて取得(※郵送依頼やオンライン請求も可能)

600円/通
※窓口交付

固定資産税評価証明書

市町村役場(税務課)等

300〜400円/通

固定資産税・都市計画税の「納税通知書」に同封される「課税明細書」

毎年4月~5月頃に郵送されているもの(※市区町村によっては再発行不可)

銀行名や証券会社の

口座番号がわかるもの

自宅等に保管している通帳等(コピー可)
※残高がわかる部分も写しが必要

*コンビニ交付は、自治体によって対応しているところとしていないところがありますので、事前にお住まいの自治体webページ等でご確認ください。

3.公正証書遺言の必要書類を申請する際の注意点

公正証書遺言の必要書類を申請する際の注意点

必要書類を申請する際は、以下の点に注意してください。

公正証書遺言の必要書類を申請する際の注意点

申請される方の身分証明書類が必要

市区役所・町村役場での申請時

・印鑑登録証明書
・戸籍謄本
・固定資産税評価証明書等

窓口の業務取扱時間

市区役所・町村役場 8:30~17:00
土・日曜日、祝日、年末年始休み

・印鑑登録証明書
・戸籍謄本
・固定資産税評価証明書

法務局 8:30〜17:15
※オンライン申請の場合は21時まで
土・日曜日、祝日、年末年始休み

・登記事項証明書

本籍・筆頭者の正確な記入が必要

市区役所・町村役場での申請時

・戸籍謄本

印鑑登録カード(手帳)が必要

市区役所・町村役場での申請時

・印鑑登録証明書

マイナンバーカードが必要

コンビニ交付の場合

・印鑑登録証明書
・戸籍謄本

特に、戸籍謄本の申請においては、自分自身の証明書であっても、本籍・筆頭者が分からないと発行できないので、注意してください。運転免許証や健康保険被保険者証などの本人確認書類を忘れないようにしましょう。

4.代理人による申請・取得ができる必要書類

以下の書類は、本人でなくても申請と取得ができます。

書類

取得できる人

印鑑登録証明書

・窓口交付の場合、印鑑登録カードを持って申請者本人の登録番号、住所、氏名を申請書に正確に記入できればだれでも

・コンビニ交付の場合、本人のマイナンバーカードを持っていればだれでも*

戸籍謄本

本人・配偶者及び直系血族(祖父母・父母・子・孫等)、その他の代理人(委任状が必要)

登記事項証明書

制度上だれでも取得が可能(委任状も不要)

固定資産評価証明書

所有者本人のほか、本人の同居親族、本人の代理人(委任状が必要)、相続人(相続関係を証明する戸籍謄本等の写しが必要)など

*マイナンバーカードの貸与に法律上の罰則規定はありませんが、非常に重要な証明書なので、貸与する場合は必ず信用のおける人物に、目的のためだけに渡してください。※本記事は、マイナンバーカードの貸与を推奨するわけではございません。

5.代理人による申請・取得に必要な委任状の書き方

代理人による申請・取得に必要な委任状の書き方

以下の書類は、代理人による申請・取得の際、委任状を求められます。

代理人による申請・取得に委任状の必要な書類
□ 戸籍謄本、改正原戸籍謄本、除籍謄本、住民票の写し等の公的書類
□ 固定資産評価証明書

委任状は、様式を定めている市区役所や町村役場もありますが、自治体のwebページなどに所定の様式がない場合は、以下の要領で必要な項目を記載し、代理人となる方に持たせてください。

代理人による申請・取得の委任状

委任状を作成する際は、以下のポイントを忘れないようにしてください。

委任状作成のポイント

あらかじめ、代理で行く人(代理人)と、代理人に依頼して申請する書類を決めておくことが必要です。委任事項を特定しない又は委任内容が空白となっている「白紙委任状」は推奨致しません。

6.公正証書遺言の「作成依頼」は本人でなくてもできる

公正証書遺言の「作成依頼」は本人でなくてもできる

遺言公正証書は、「代理が許されない」公正証書です。

しかし、1.公正証書遺言の必要書類一覧でお伝えした、公証人との1回目の面談である「作成依頼」については、家族や関係者が、遺言者本人の「使者」として必要書類と遺言者本人の意思を伝えることはできます。

”遺言のように代理が許されない公正証書についても、遺言公正証書作成の際本人が公証人の面前で遺言の内容を話し、同書に署名押印する必要があるというだけで、遺言公正証書作成の準備段階において遺言者本人の家族ら関係者が、本人の使者として遺言作成に必要な資料を公証役場に持参した上本人の意思を公証人に伝えることは何ら問題がありません。”

日本公証人連合会 Q. 公正証書は、本人でなければ作成の手続きをしてもらえませんか?

公正証書遺言の作成当日は、必ず本人が自分で遺言内容について公証人に話し、確かに自分が依頼した内容であることの確認が取れれば、当法人(行政書士法人エベレスト)のような代理人による作成依頼もできるのです。

「必要書類を集める時間もない」という方は、公正証書遺言の作成依頼についても代理人に頼むことができるため、ぜひ活用をご検討ください。

7.専門家に依頼すれば、公正証書遺言書の必要書類から集めてくれる

専門家に依頼すれば、公正証書遺言書の必要書類から集めてくれる

公正証書遺言の必要書類を集めることから、公証人への作成依頼まで、行政書士や弁護士などの法律の専門家に依頼することで、スムーズに行うことができます。

また、法律の専門家に遺言書の内容を相談することで、以下のような具体的なメリットがあります。

専門家に遺言書の内容を相談するメリット
・遺言者本人の希望や事情を汲み取った遺言案(付言事項含む)を提示してもらえる
・必ず遺言作成当日に立ち合いが必要な証人(2名)になってもらえる
・遺言者に万が一のことが起こった場合の「遺言執行者」に指定できる
・相続人が、事情を知っている専門家に継続して相談できる

遺言作成段階だけでなく、専門家を遺言執行者に指定することで、死後に渡って遺族の支えになってくれるため、公正証書遺言書の作成をお考えであれば、専門家への依頼も検討すると良いでしょう。

まとめ

今回は、公正証書遺言の作成に必要な書類について、詳しくお伝えしました。

公正証書遺言の作成依頼の日に提出する必要書類は、以下の通りです。

公正証書遺言書の作成依頼の日に必要な提出書類
身分や関係の確認ができるもの 遺言者本人のもの 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの)
法定相続人のもの □ 本人と相続人との関係がわかる戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの、除籍謄本等については発行期限なし)
遺贈を受ける人のもの

□ 【個人の場合】遺贈を受ける個人の住民票(発行から3ヶ月以内のもの)、住民票がない場合には、住所を特定できる手紙やハガキその他住所の記載のあるもの

□ 【法人の場合】遺贈を受ける法人の登記事項証明書または代表者事項証明書

財産の数量や評価が特定ができるもの 不動産を相続する場合

□ 登記事項証明書

□ 直近年度の固定資産税評価証明書(または納税通知書中の固定資産税の課税明細書)

預貯金や有価証券を相続する場合 □ 銀行名や証券会社の口座番号や残高がわかるもの

公正証書遺言の作成当日には、以下のものを持参します。

公正証書遺言書の作成当日に必要な提出書類
身分や関係の確認ができるもの 遺言者本人のもの ①身分証明書(※事前に提出している印鑑証明書の原本を提出)
②印鑑(遺言者本人は実印、証人は認印も可)
証人になる人のもの

公正証書遺言書の作成に必要な書類の取得場所と交付手数料は、以下の通りです。

公正証書遺言書の作成に必要な書類の取得場所と交付手数料

書類

取得場所または方法

手数料

印鑑証明書

市町村役場(区役所市民課)等
※印鑑カード(手帳)の持参が必要

300円/通

最寄りのコンビニエンスストア ※

200円/通

・戸籍謄本

・改製原戸籍謄本、除籍謄本

市町村役場(区役所市民課)等

450円/通

750円/通

遺贈を受ける個人の住民票

市町村役場(区役所市民課)等
(本人からの委任状が必要)

300円/通

本人から住民票を直接もらう

遺贈を受ける個人の手紙、ハガキ、その他住所の記載のあるもの

自宅等に保管している年賀状、暑中見舞い、卒業アルバム等

登記事項証明書

法務局にて取得(※郵送依頼やオンライン請求も可能)

600円/通
※窓口交付

固定資産税評価証明書

市町村役場(税務課)等

300〜400円/通

固定資産税・都市計画税の「納税通知書」に同封される「課税明細書」

毎年4月~5月頃に郵送されているもの(※市区町村によっては再発行不可)

銀行名や証券会社の

口座番号がわかるもの

自宅等に保管している通帳等(コピー可)
※残高がわかる部分も写しが必要

公正証書遺言の必要書類の、申請時における注意点は、以下の通りです。

公正証書遺言の必要書類を申請する際の注意点

申請される方の身分証明書類が必要

市区役所・町村役場での申請時

・印鑑登録証明書
・戸籍謄本
・固定資産税評価証明書等

窓口の業務取扱時間

市区役所・町村役場 8:30~17:00
土・日曜日、祝日、年末年始休み

・印鑑登録証明書
・戸籍謄本
・固定資産税評価証明書

法務局 8:30〜17:15
※オンライン申請の場合は21時まで
土・日曜日、祝日、年末年始休み

・登記事項証明書

本籍・筆頭者の正確な記入が必要

市区役所・町村役場での申請時

・戸籍謄本

印鑑登録カード(手帳)が必要

市区役所・町村役場での申請時

・印鑑登録証明書

マイナンバーカードが必要

コンビニ交付の場合

・印鑑登録証明書
・戸籍謄本

公正証書遺言の必要書類のうち、代理人による取得ができるものは以下の通りです。

書類

取得できる人

印鑑登録証明書

・窓口交付の場合、印鑑登録カードを持って申請者本人の登録番号、住所、氏名を申請書に正確に記入できればだれでも

・コンビニ交付の場合、本人のマイナンバーカードを持っていればだれでも*

戸籍謄本

本人・配偶者及び直系血族(祖父母・父母・子・孫等)、その他の代理人(委任状が必要)

登記事項証明書

制度上だれでも取得が可能(委任状も不要)

固定資産評価証明書

所有者本人のほか、本人の同居親族、本人の代理人(委任状が必要)、相続人(相続関係を証明する戸籍謄本等の写しが必要)など

*マイナンバーカードの貸与に法律上の罰則規定はありませんが、非常に重要な証明書なので、貸与する場合は必ず信用のおける人物に、目的のためだけに渡してください。※本記事は、マイナンバーカードの貸与を推奨するわけではございません。

この記事が、公正証書遺言を作成するあなたの手助けとなれば幸いです。お困りの際は、遺言シェルパを運営する行政書士法人エベレストへお気軽にご相談ください。